幸せな老人が暮らす国

政治

本日は敬老の日。
そもそも敬老の日はなぜ祝日なのだろう?

敬老される側は本来働いていない世代。

Wikipediaで調べてみると、以下のように法律で制定されているそう。
”敬老の日は、国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)第2条によれば、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨としている”

なるほど。
働いている世代はお休みをとって、おじいちゃん・おばあちゃんに感謝の気持ちをこめて孝行する時間に使いなさいってことね。

お盆に孫が帰省してお金をたくさん使ったおじいちゃん・おばあちゃんは、敬老の日でたっぷり還元してもらった方がいいね笑


筆者は”9月に連休になる週がある”くらいの雑な覚え方で、すっかり忘れていた。
先日、父から電話で「敬老の日ありがとう。(プレゼント待ってるよの意)」と言われたので思い出した。
ニュートン別冊 70歳の取扱説明書(2023年9月15日発売)と紀伊国屋で買ったフルーツバターを送っておいた笑


Wikipediaには敬老の日の起源も書いてあった。

”兵庫県多可郡野間谷村(後に八千代町を経て現在の多可町八千代区)で、1947年(昭和22年)9月15日に村主催の「敬老会」を開催したのが「敬老の日」の始まりであるとされる。
これは、野間谷村の村長であった門脇政夫(1911年 – 2010年)が「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」という趣旨から開いたもので9月15日という日取りは、農閑期にあたり気候も良い9月中旬ということで決められた。
昭和22年当時は戦後の混乱期に当たり、子供を戦場へ送った親たちも多く、精神的に疲労の極にあった。門脇は、そうした親らに報いるべく「養老の滝」の伝説にちなみ、9月15日を「としよりの日」とし、55歳以上の人を対象に敬老会を開催した”

養老の滝伝説もなかなか面白い話だったので、いくつかリンク貼っておこう。
養老公園ホームページ
岐阜県ホームページ


ところで、NHKの朝のニュースを見ていたらこんなことを言っていた。

まずはお年寄りの多さ。
”総人口に占める高齢者(65歳以上)の割合は29.3%で過去最高。男性は1,572万人、女性は2,053万人。”

ざっくりだが、3人に1人は高齢者ってこと。

まぁ、どこに行ってもお年寄りはよく見かける。
東京都心でもお年寄りはよく見かけるが、地元に帰ると電車に乗っている8割くらいお年寄りで席を譲るどころではない笑
(失礼な言い方をするつもりはないのだが)お年寄りがお年寄りに席を譲っている。

筆者の父は団塊の世代だが、出生率低下、核家族化、団塊世代、医療や生活の質の向上により健康で長生きのお年寄りが増えたことなど、そりゃお年寄りは増えるだろう。
お年寄りが一時的に増えた世の中だって、若者が元気でお年寄りを支えられる経済力があればよいのだが。

ニュースでは続けて、高齢者の就業率について触れていた。

”働く高齢者の数は昨年914万人と過去最多を更新。(総務省の労働力調査)
高齢者の就業率は25.2%、65歳~69歳の就業率は52%。”


要するに世の中の半分以上の人は70歳くらいまで働き続けているということだ。

筆者がニュースの中で最も引っかかった点。
”総務省は「労働市場の人手不足などにより高齢者が活躍する場は増えていて、働く高齢者が増える傾向は続くとみている」としています。”



えーっと…。


確かに働ける場、需要がないと働けないのだけれど、
そもそも論でなんでそんな歳になってまで働くかというと、働かないと食っていけないからなのよ。


今、30代の筆者なんて、一刻も早く引退して悠々自適に暮らしたいと20代から思ってたよ笑
ある程度の老後の目途が立つくらいお金が溜まったら、そりゃ誰だって好きなことして生きていきたいじゃない。
今やっている仕事が好きでやっている人はそれが趣味だし良いと思うけど、この65歳~69歳の52%の人たちが果たして趣味で仕事をやっていますかね?


65歳~69歳の就業率は毎年増えてきており2021年には50%を超えたという。
というか、私が小学生くらいの頃は世の中60歳が定年だったのに、年金がもらえる基準が65歳に引きあがり、65歳までは働くのが当たり前の世の中になった。

現実的には70歳になるまで働き続けている人が半分以上ということ。

70歳以上になったら生活の目途が立って就業をやめるのではなく、本当に働く場がないもしくは働く体力・精神力がないという現実が襲ってきて%が下がるだけだ。


若いころにモーレツに働いて、年を取っても幸せになれない国。

こんなの嫌じゃない?

お年寄りが不幸だとは思っていない。
街に出かければ、おしゃれをしたおばあちゃんたちがショッピングして、カフェでお茶して楽しそうにしている。
ゴルフ場に行けば最強おじいちゃん軍団が早朝から元気にゴルフを楽しんでいる。

筆者の父も70歳くらいまで働いていたけど、生活のためだけではなく、自分の趣味に使えるお小遣いを少しでも多く稼ぎたかったというのもあるだろうし、たまには友人と食事会したり温泉に行ったりして楽しそうに過ごしていた。


だけど、筆者は思う。

やっと引退だ!
これからは自分のやりたいことをやって余生を楽しむんだ!

というゴールがあるから、モーレツできるのでは?

お年寄りが幸せじゃない国は若者も幸せじゃない。
お先真っ暗ということだから。


筆者が就職する年齢になった頃には世の中の大半から”退職金”という概念は消えていた。
若者には明るい未来は用意されなくなったのだ。
働き始めたころからずーっと、筆者世代はもう年金はもらえないものだよと言われてきた。

それでもこれまで頑張って働いてきたお年寄りたちには幸せに暮らしてほしいから、年金は納める。


父も母も元々の仕事をやめて、年をとってから始めた仕事では苦労していた。
突然、自分がド新人の一番下っ端になるのだから。


某ハンバーガーチェーン店やコンビニで働いているお年寄りを見ると、ありがとうと言いたくなる。

だけど、最近はそういう人も見なくなった。
見かけるのは、駅のエスカレーターとかトイレとか清掃の仕事の人が多いかな。


筆者は老害という言葉も大嫌い。
どんな人だって、年をとれば思い通りにいかないことが増えるし、体力はきついし、そうなるとイライラもする。頑固にだってなる。

老害とかいう言葉をつかう人間は、恐らく自分が将来そうなるだろうね。
そういう人こそ、年をとると「近頃の若者は…」なんていかにも言いそうだ。

ただ、
志をなくした政治家には思う。
老害だからもう引退してと笑


お年寄りは健康に元気で、楽しく暮らせるのが一番。
そのためには若者が元気で楽しく暮らせる国であることが一番。


お年寄りにカテゴライズされる前にあの世に行った母ちゃん。あの世で楽しく見守ってておくれ。

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