天智と天武

歴史ネタ

いつか京都などで巡った神社などを掘り下げながら記事を書きたいと思っているが、なんとも腰が重い。
膨大な量があるから。

子どもの頃は歴史の授業は大嫌いだった。
理由は単純に、つまらないから。

ただ、年表を覚えていくだけという感覚だった。

大人になってこんなに歴史に嵌るとは。それも若いころに興味があった世界史ではなく日本史。
といっても、平安時代よりも前の時代にしかいまだに興味はあまりないけれど。


昨年、京都に旅行した際に瑠璃光院に訪れた。
京都 八瀬大原 無量寿山光明寺 京都本院 瑠璃光院




10月後半だったのでちょうど紅葉の時期かなと思ったが、もうちょっと早かった。ただ、とても清々しい空気の場所でなんだか日々の多忙から離れて一息つけるような素敵な場所だった。




今はもう懐かしく感じる電線も通っていた。

(先の写真にも詳しく書いてあるが、)
瑠璃光院は現在は浄土真宗の寺院らしいが、もともとは明治時代に建てられた別荘だったそう。
喜鶴亭(きかくてい)と名付けられていたそうで、今もその名は茶室名として受け継がれている。

この場所、八瀬は「矢背」とも記され、672年の壬申の乱で背中に矢傷を負った大海人皇子(天武天皇・中大兄皇子の弟)がこの場所のかま風呂で傷を癒したことで、古くから安らぎの郷として愛された場所。


道のりはバスでも行けるようだが、筆者は叡山電車というワンマンの可愛らしい電車に乗って行った。
行きはそんなに混んでおらず、全員が観光客ということでもなく地元の人たちが普通に生活の上で利用されているようだった。



帰りは時間がちょうど瑠璃光院が閉まるくらいの時間だったので、訪れた人が全員同時になったのか観光客でほぼ満員になった。


嵐山の祐斎亭と同じく、テーブルに反射して映る紅葉の美しい風景が有名なのではないだろうか。
(以下写真は実際には動画で撮っていたものを切り抜いているので美しくみえず、悪しからずw)


2階と1階からそれぞれ見えるお庭の美しさが見事なものだった。



浄土の世界を表す「瑠璃の庭」と天に昇る龍を表す「臥龍(がりょう)の庭」

1階からお庭を拝見する際は抹茶をいただきながら見ることも可能なようだ。
若い方から外国人の方まで比較的みなさん抹茶は召し上がられていた。

筆者はひとり観光&飲みきれなかったら申し訳ないので遠慮しておいたw



金地唐宮中遊楽屏風と阿弥陀三尊来迎図(あみださんぞんらいごうず)

とにかく、なんだか心洗われる場所だったな。
八瀬に住みたくなった。(本当に住むとかなり山奥で大変な場所だと思うけど。)


そして、興味深かったのがこのかま風呂。



筆者がここを訪れた当時に興味があったのはせいぜい平安時代くらいだった。
瑠璃光院に行こうと思ったのは、京都市内は何度かもうまわったことがあるのでたまには違う雰囲気の場所に行こうと思って探していたところ、写経机に反射する紅葉の写真がきれいだったので興味を持ったくらい。

この時は体調不良で結局行けなかったが、本当はもう一つ奥にある三千院と寂光院に行くつもりでここはついでによるつもりだった場所だった。

なので全く前知識なし。

かま風呂?
ほうほう、大海人皇子。だれ?

くらいだった。

帰り道にググってみた。
そうすると中大兄皇子の弟。なるほど、中大兄皇子は授業で覚えたからわかる笑

だが、どういった歴史だったかとか、中大兄皇子という名前はわかるけど何した人だから覚えなきゃいけなかったんだっけ?という感じで全くの無知。

ということで、
手っ取り早く歴史をざっくり理解したくて漫画を探した。

ありがとう。クールジャパンw
なんでも漫画にしてくれる。


まぁ、漫画なのでフィクションというか史実の人物を用いた創作という前提を踏まえて読まないといけないが、一番面白そうというか絵が好きだったので「天智と天武」を読むことにした。
天智と天武-新説・日本書紀-  原案・監修:園村昌弘 作:中村真理子

※一応、もう一度お伝えしておくと
この漫画は創作なので史実とは異なる点はご了承を。(テストでこの漫画の知識を答えたらほぼすべて×ですよ笑)


ハマった…笑
奈良時代おもろ。

そして、歴史大好きな父と電話で話していたときに瑠璃光院に行ったことをきっかけに大海人皇子を調べたくて天智と天武を読んでいるという話をすると、父もこの漫画をどうやら読んでいたらしい。


ただ読み進めていくうちに気になる点があったので聞いてみた。

「なんか、ちょいちょいそういう雰囲気を感じるから気になっているんだけど、ちょっとボーイズラブ的な雰囲気ない?」

父は「いや、まったくそんなマンガじゃなかったよ。」

んんー?納得がいかない。

「でも、なんか顎くいってして見つめあうシーンとか。なんかお美しい感じが…。」

父「あぁ、たしかに絵が宝塚みたいな感じだからな!」

ということでボーイズラブではないという結論。



…ネタバレになるが、読み終わったところやっぱりボーイズラブあったわw

ただ、それがメインではないといえばメインではない。
それが目的で読んでいる人からするとそれがメインか?という感じ。

キスシーンまでなのでそんなに過激なボーイズラブではない。

ということで、父にボーイズラブであったことを改めて報告。

すると、

「えぇ?そんなところあったか?全く覚えていない。お父さんは歴史にしか興味がないから気づかなかった。」


父が一番ド変態だったわ笑
歴史好きすぎド変態。

さすがに気づかなかったはヒドイw
キスしてたしw

各話のタイトルも「悲恋」とか「愛する人のもとへ」とかだったしwww


ちなみに、筆者は中大兄皇子が一番好きなキャラ。
お美しく繊細で、脆いのに周りを怖がらせる狂気を持つ。


そんなこんなで筆者へ新しい歴史への興味を開いてくれた瑠璃光院。

筆者が訪れた際はまだ紅葉に少しばかり早かったからなのか、時間が閉館間際だったからなのか、並んではいなかった。おそらく11月頭になると紅葉が一番きれいに色づく頃で、そうなると予約していないと入るのが難しい場合もあるようなのでHPなどでよくチェックして行かれるとよいかと。

筆者は遅い時間に訪れたため立ち寄ることができなかったが、近くにルイ・イカール美術館というのもあった。せっかくなので併せて行かれてみてはどうだろう。

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